仲座栄三 新力学研究所
2025年05月28日

やり直し力学10 相対論的電磁気理論2

Relativistic Electromagnetic Theory 2

Einstein's strange experiments on time regulation, and strange methods for measuring the length of an object in motion.

これまで議論してきた運動物体に関する運動の法則では、観測者に対して一定速度で運動している場合であっても、ガリレイ変換を適用することで、運動物体を観測者に対して静止した物体に位置付けて、「静止物体の運動の法則」を適用するというものであった。

これに対して、「運動物体を運動している物体として取り扱う力学」が求められる。

『運動物体を運動している物体として取り扱う力学』の構築は、アインシュタインの特殊相対性理論(1905年)に始まったと言える。しかしアインシュタイン以降に出来上がったその力学理論は、大変奇妙な理論となった。なぜなら、「観測者に対して、相対的に運動している物体の時間や長さは、観測に用いている時間や長さに比較して短縮している」という、「相対論的時間」及び「相対論的長さ」を定義するものだからである。

アインシュタインは、特殊相対性理論の論文の中で、「高速で運動している時計はそうでない時計に対して時間が遅れる」と説明し、「地球の赤道上に置かれた時計と南北いずれかの極点に置かれた時計の時を刻むテンポを比較すると、前者の方がわずかではあるが遅いテンポを示す」と述べている。

このことの実証実験は、原子時計のような高精度な時計の出現を待つこととなり、1971年、原子時計と航空機を用いた実験によって行われたということになっている。さらに現代では、GPS衛星搭載の原子時計などの振動数の事前調整の必要性などからもその実証性が指摘されている。現在、英国のNPL(国立物理学研究所)のホームページには、実証実験の成功例が得意げに説明されている。

これ以降は、PDFをご覧ください。

仲座栄三

参考文献:仲座栄三、新相対性理論(物理的思考編)、ボーダーインク、363p.、2023.

内山龍雄 訳・解説:アインシュタイン相対性理論、岩波文庫、187p.、1988.