やり直し力学12 相対論的電磁気理論4
Summary of the new theory of relativity and its differences from Einstein's theory of relativity.
今回は、これまで説明してきた筆者の新相対性理論について、一旦まとめておくことにする。
静止系と運動系について、相対性原理に基づき、以下のことが成立する。
1) 慣性系間の時間及び座標については、ガリレイ変換が適用される。
2) 運動の法則については、ガリレイ変換が適用される。
3) 電磁気理論については、静止系と運動系とでまったく同じ電磁気理論が成立する。
4) 電磁気理論の変換については、ローレンツ変換が適用される。これは、運動系の電磁気理論を静止系から眺めたとき、それがいかような電磁気理論となって観測されるものであるかを与える。逆に、静止系の電磁気理論を運動系から眺めたとき、それがいかような電磁気理論となって観測されるものであるかを与える。
5) 静止系から運動系内の力学を、光など電磁波を利用して観測するとき、運動の法則にはガリレイ変換が適用されるが、電磁気理論の変換にはローレンツ変換が適用される。
以上より、次の事が成立する。
6) 静止系と運動系とで、時間及び長さは、それぞれまったく同じである。すなわち、アインシュタインの説明する「運動系の時間遅れ」は存在しない。
7) アインシュタインが定義した相対論的時間及び相対論的長さは、物理学に不要なものである。物理学的に定義される時間及び長さの単位がすべての慣性系に適用される。
8) 運動方程式は、静止系でも運動系もまったく同じあり、次の式形で与えられる。
mdv=fdt (1)
9) 電磁気理論は、静止系でも運動系もまったく同じあり、マクスウェル方程式で与えられる。
10) 運動系の力学を、光など電磁波を利用して計測するとき、電磁気理論の変換にローレンツ変換が必要であり、静止系から眺めた運動系の運動方程式は、次のように与えられる。
mdv/[√(1-v2/c2)]^3=fdt (2)
もしくは、
d[mv/√(1-v2/c2)]=fdt (3)
(ただし、両系では相対性原理によって、共に式(1)が成立していることに注意)
11) 運動系の力学を、光など電磁波を利用して計測するとき、運動系の力学が静止系から式(2)や式(3)となって観測されるのは、ローレンツ変換が電磁気理論に対して、時間と長さを次のように変換するからである。
t'=[1/√(1-v2/c2)](t - vx/c2) (4)
x’=[1/√(1-v2/c2)](x - vt) (5)
また、式(4)及び式(5)は、電磁波の伝播に対して、次の関係を与える。
Δt'=√(1-v2/c2) Δt (6)
Δx’=[1/√(1-v2/c2)] Δx (7)
電磁気理論の変換にローレンツ変換が必要となるのは、電磁波の伝播に現れる振動数のドップラー効果及び赤方偏移(redshift)の存在によるもので、光など電磁波の粒子性と波動性から現れる性質によるものと判断される。
一方、アインシュタインの相対性理論は、ガリレイ変換に代わる唯一で正しい変換則はローレンツ変換であると定義していること、相対論的時間、相対論的長さ、固有時間、固有長さなどを定義していること、さらには、正しい運動方程式は式(3)で与えられるとしていること等など、筆者の新相対性理論との相違は明らかである。
仲座栄三
参考文献:仲座栄三、新相対性理論(物理的思考編)、ボーダーインク、363p.、2023.